L.サモシの脱力声楽メトード5

更新日:2020年11月8日

No.6

 さてラヨシュ・サモシ先生の死後,筆者は 1980 年より子息のエドウインに師事しました。彼は父の後を継いで、このメトードを姉ヘッダとともに発展させて来ています。

 ある時私はエドウインのレッスンを受けてから,自宅でその時の録音を聴いて全く驚いた経験があります。人は自分では自分の本当の声を聴くことができません。そのことを割り引いたとしても,後から聴いたその録音は,これは全く自分の声ではないと思えるほど上品で,伸びやかで温かく優美な声だったのです。そのとき筆者はこれこそ自分が以前から捜し求めていたものであるという確信を持ちました。

そして私はこのメトードによる演奏と声楽教育を日本で長年にわたって続けてきました。

 このメトードは、力に任せて張り切って歌っていく方法でないため、花開くまでに忍耐が必要ですが、私自身が年齢を重ねてもまだ現役で歌うことが出来るし,生徒に対する範唱も十分に出来るのは有難いことです。声楽教育の面でも殆どの生徒がメトードに理解を示し,良い歌い手として育っているのは、この方法が間違っていないことを実感させられるのです。

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