我が畏友へ-ウィーンオペラ最新情報-

更新日:2020年11月8日

Firenze 在住の声楽家、わが畏友、高塚昭男さんへ

いつも私の拙いオペラ評を興味を持って読んでくれてありがとう!

ウイーン国立オペラからたった今、ホテルへ戻ったところ。三日前にほぼ同じキャスティングで上演されたもの。忘れないうちに訂正をしておきたいです。

La Bohème      4月26日  2013          ウイーン国立オペラ

Andris Nelsons | Dirigent Franco Zeffirelli | Regie Franco Zeffirelli | Bühnenbild Marcel Escoffier | Kostüme Piotr Beczala | Rodolfo Kristine Opolais | Mimì Marco Caria | Marcello Anita Hartig | Musetta Eijiro Kai | Schaunard Janusz Monarcha | Colline Wolfgang Bankl | Benoit Wolfgang Bankl | Alcindoro

本日の私の席はGallary halbmitte 1 列目。

前回の評で書きましたが、バリトン系いまいち声が飛んで来なかったことについて。これは完全に座席のせいでした。以前から承知はしていたもののこれほどとは思わなかった。Loge の横を向いたボックスの三列目は、恰も隣室で聴いているような具合になるのです。特に低い声が聴こえにくい。

今日はMarcelloもShonardもしっかり現実感を持って聴こえて来た。ただColline はやはり降ろされて別人のMonarchaに代わっていた。

さてオペラ全体の出来としては主役級がよく歌ってファンを喜ばせていたし、オーケストラや合唱も気合が入っていて、

前にも書いたとおり、何しろ300回以上もこのゼッフィレッリの舞台、演出は秀逸で文句の出る筈もないし、一般評論家はOKであろうが、どっこい歌い手出身のわが身からみるとこの指揮者に不満が満杯である。1.Beczalaの「冷たい手」最初から惜しみない力でフルに歌ってきました。テンションが上がって La speranza です。彼はスリリングでしかも安定してHiCに入りました。ここで指揮者はオーケストラにフル音量でテノールの声をかき消すように命じます。固いオケの音は優美なテノールを圧してしまったのだ。2.同様のことはMimiの最初のアリア後半でまた現れる。よく歌っているソプラノを後から固いオーケストラの音で押し潰しにかかるのだ。まともな声楽家なら「やってらんねえ」です。

3. 二幕は元々大勢の出演者でごった返すわけだがここでもオケの音を見せびらかし過ぎで哀れソリストは怒鳴り合うばかり。

もっと声と歌手を大事にして透明感のある音で溶け合わせて欲しいよ。そして最後にカーテンコールでこの指揮者は棒をわざわざ持って出て来るのだ。「私が指揮しました。」???目立ちたがるのもいい加減にしろ、と言いたい。

--さてわがBeczala君はやはり素晴らしかった。一幕の引っ込み二重唱、O soave fanciulla  部屋の外での二人の高音はとてもこの世のものとも思えないほど典雅、高貴なtimbreと雰囲気だった。オーケストラがピアッシモだからね!   合掌。

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